事例紹介

新規サイトの構築+SNS活用によるPR活動で、飲食店向けから個人向け販路の開拓に注力。

株式会社ふるさと海士

島根県

新規サイトの構築+SNS活用によるPR活動で、飲食店向けから個人向け販路の開拓に注力。

新型コロナウイルス感染症拡大以前の販売数を目指し、個人向けWeb通販に活路を

当社は、日本海に浮かぶ隠岐諸島の一角に本社を置き、農林水産物の生産・加工事業を営んでいます。産地はすべて海士(あま)町、もしくは隠岐近海。代表的な産品として、岩ガキ、白イカなどがあり、島の恵みを全国に届けています。CAS凍結(凍結融解に伴う食味の低下を大幅に低減することを可能とした冷凍技術)センターの建設・運営により、高い品質の商品を提供しています。

当社の従来の販売先は、全国各地の居酒屋をはじめとする飲食店で、一部中国にも輸出していました。しかしコロナ禍に伴い、飲食店の時短営業や休業が相次ぎ、販売件数、売上ともに激減。そうした状況を打開するため、販路開拓事業を活用させていただきました。具体的には、輸出を含む飲食店関連へ販売する予定であった商品在庫を個人向けWeb通販にて販売。コロナ禍以前の販売数を目指す取組です。

通販サイトの新規作成、SNSの効果的な活用と季刊誌の発行

通販サイトの新規作成、SNSの効果的な活用と季刊誌の発行

通販事業は以前から取り組んできたものの、飲食店が主力の販売先ということもあり、さほど力を入れていませんでした。今回は本腰を入れて取り組むことで、本格的に新たな販路を開拓したいと考えました。

まず通販サイトを、購入しやすく、見た目でも訴求できるデザイン・構成にしました。掲載商品も同じ商品ではあっても、飲食店向けとはサイズや規格を変えて容量を小さくし、食べやすくするなど工夫を重ねました。さらに送料支援を受けていることをお知らせするキャンペーンバナーを打ち出し、新規顧客の獲得を進めました。

今回の取組のポイントは、通販サイトに来店を促すことにありました。そのため、インスタグラムやツイッター、フェイスブック等、各種SNSにPRの投稿を依頼。具体的には海士町の10代後半から20代前半の移住者に、対象農林水産物を試食してもらい、PR広告としてSNSへの投稿を依頼しました。依頼先は、特にインスタグラムにおいてフォロワーが1~3万人程度の投稿者。グルメ・料理に特化した投稿者を選定し、料理過程やCAS凍結などを紹介していただきました。

また、個人向けウェブ通販からの購入者へ、同梱物として島の風土や食文化を記載した季刊誌を発行しました。「食べること」の実体験と「季刊誌を読むこと」による追体験をしていただくことで、リピーター確保に繋げたいと考えました。

新型コロナウイルス感染症拡大前に比べて約4倍に成長、販路定着化へ向けた取組

新型コロナウイルス感染症拡大前に比べて約4倍に成長、販路定着化へ向けた取組

今回の取組のインパクトは大きく、コロナ禍前に比べて、個人向けウェブ通販の売上は約4倍にまで成長させることができました。一方個人向けは、飲食店向けに比べて数倍の手間と時間がかかります。今後、いかに効率的に対応していくかが重要になってくると思っています。

PR広告であるSNS投稿については最低限の規則性を持たせ、当社商品の固有名詞(いわがき春香・寒シマメ等)をハッシュタグで統一し、事業終了後でも容易に検索できるようにしました。

販路定着化については今後のSNSでの広告展開によって、SNSと親和性が高い若い世代に興味・関心を持ってもらうことを目指します。そのため、海産物にありがちな面倒さを払拭したいと考えています。岩ガキを開ける、イカをさばくといった難しそうな作業も、実際に行うと家庭・個人でも簡単であることを投稿に残し、家庭で気軽に食することができるイメージ作りを進めていきたいと思っています。また季刊誌は、事業終了後も発行を継続しファンの定着化を図っていく考えです。

TOP

申請マイページは 24日(月)
よりご登録いただけます。

閉じる