事例紹介

外食業界向けからスーパーマーケット店頭へ。高品質・高価格の「はかた地どり」の新たな販路開拓。

ヤマエ久野株式会社

福岡県

外食業界向けからスーパーマーケット店頭へ。高品質・高価格の「はかた地どり」の新たな販路開拓。

コロナ禍で外食業界が販売不振、生産者が過剰な在庫を抱える事態に

当社は、人・企業・社会をつなぐ「流通のトータルサポーター」を掲げるヤマエホールディングス(国内外グループ53社)の子会社になります。福岡県に本社を持つ当社は1950年設立、今年で73年目を迎えました。主に食品関連、住宅・不動産関連等において商品の販売、製造、加工等を行う卸売業を営んでいます。

コロナ禍における私たちの得意先である食品スーパーマーケット(以下、SM)業界は、外食自粛や在宅勤務の広がりにより高まった内食需要を取り込み、業績は売上・利益ともに好調に推移しました。一方、外食業界は、緊急事態宣言終了後若干の持ち直しはあったものの、依然として来店客減は継続しており厳しい状況にあります。外食業界向けに製品や原料を供給している当社の取引先においても出荷量が減り、過剰な在庫を抱えている生産者は少なくありません。そうした苦境を打開するために、今回販路開拓事業を活用させていただきました。端的に言えば、外食業界が販売不振であるため他業種であるSM向けに販路を求めた取組です。

料理POPやポスターなどで、九州の美味しい鶏であることを訴求

料理POPやポスターなどで、九州の美味しい鶏であることを訴求

私たちが着目した商材は「はかた地どり」。これは、軍鶏(シャモ)と在来種であるサザナミを祖父母に持ち、プリマスロックを掛け合わせた鶏肉です。サクっとした歯切れの良さと、噛むほどに増す旨味が特徴の地鶏です。主に居酒屋に提供されていますが、外食業界不振の影響で消費が減少し計画生産できない状況であり、冷凍の在庫を大量に抱える事態に陥りました。

今回の取組は、外食業界向けに育てていた「はかた地どり」を買い上げ、SMで販売するというものです。冷凍在庫を一掃し養鶏業者の本格再始動および稼働率アップを目指しました。

新たな販売先は、明治屋産業(株)様、(株)ハローデイ様、(株)丸久様、マミーズ(株)様と各社が運営するSMに依頼しました。販促においては、店頭にて食欲や購買意欲を刺激するための料理POPやポスター、シール等を作成し、九州の美味しい鶏であることを訴求。「はかた地どり」の認知度アップにも取り組みました。また今回、SMで初めて取り扱う商品であるため素材の良さをアピールする店頭販売を行いました。

SMのこだわり商材として定着化へ、他SMの販路開拓に繋げていく

SMのこだわり商材として定着化へ、他SMの販路開拓に繋げていく

今回の取組のカギとなったのは冷凍商材だったことです。冷凍された鶏肉を普段販売されていないSMの方々に商品の特徴をしっかり説明し、事業に取り組む趣旨をご理解していただくことに力を注ぎました。冷凍商材を解凍する際、急激に解凍すると肉質にダメージを与えてしまいます。そこで、慎重にゆっくり時間をかけ、ドリップ(冷凍肉を解凍したときに肉の内部から分離して出る液体)を極力抑えた解凍をSMの方に依頼。「はかた地どり」の品質を保つ取組の一つでした。

今回は買い求めやすい「お試し価格」で提供した結果、多くの数量を陳列することができました。「はかた地どり」を知らなかった人にも、知っていても購入したことがない人にも強くアピールすることができたと思います。消費者の方からも「美味しい」という喜びの声をいただいています。新たな販路開拓の実現によって、「はかた地どり」の美味しさを多くの消費者の方に認知していただけました。

今後もSMのこだわり商材として定着化し、販売拡大を目指していきたいと考えています。また今回の取組は、外食に比べて圧倒的に来客数が多いSMで販売したことで「はかた地どり」の知名度アップに貢献したと思います。これを契機に、他SMでの販路開拓にも繋げていきたいと思っています。

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