事例紹介

沖縄が抱える子どもの貧困、コメ離れからの需要回復。二つの課題解決につなげる自社ブランド米配布

沖縄食糧株式会社

沖縄県

沖縄が抱える子どもの貧困、コメ離れからの需要回復。二つの課題解決につなげる自社ブランド米配布

安定供給と安心・安全をテーマに沖縄県民の食に貢献

1950年、戦後の食糧無償配給業務から始まった当社は、安定供給、安心・安全が県民の福祉に直結すると考えて事業にまい進しています。沖縄は水稲栽培に向かないため、全国からコメを調達して県民の皆さまに提供しています。

北海道産米2種をブレンドしたオリジナルブランド「愛を米守礼」は、県民の嗜好や価格帯にマッチして発売以来20年以上愛されています。コロナの影響でコメの消費量と価格が大幅に落ち込むなか、国内産米の販路拡大で過剰在庫を減らし適正価格に戻すことは当社の責務。同時にコロナ感染拡大が深刻化したことで多くの子どもたちが支援を必要としている現実も浮かび上がりました。

子どもの相対貧困率は全国平均 13.5%に対して沖縄県は 29.9%。沖縄県の1 人当たりの所得は全国最下位で、ひとり親世帯では58.9%の子どもが貧困状態にあるとされています。子ども食堂への提供でコメの生産者を守り、貧困世帯を支援しようと本事業を申請しました。

コメ配布で朝ごはんの大切さを訴求、学力向上に寄与

コメ配布で朝ごはんの大切さを訴求、学力向上に寄与

当社では、以前より県・地域の社会福祉協議会、フードバンクや関係団体を通じて子ども食堂等にコメやおにぎりの提供支援を行っています。その中で、学校給食の提供がない春休みを懸念する声があり、本事業で県内の子どもの居場所施設(子ども食堂等)166施設に合計13,588袋(約40トン)の「愛を米守礼」を配布。子ども1人につき3kgのコメを家庭に持ち帰ってもらいました。

提供にあたり、食育として特に朝ごはんの重要性をPRするために、全国米穀販売事業共済共同組合の提供で冊子「お米・ごはんBOOK」を全施設へ、抜粋リーフレットを全児童生徒へ配布しました。

脳を働かせるエネルギー源となるブドウ糖の大切を知ってもらい、継続的なコメの消費と学力の向上に寄与したいと考えました。当社の配送員が業務の合間に全施設に届けたため、その労務負担は改善点ではありますが、自社配送のフットワークを活かすことができ、「沖食」の強みを再確認しました。

県民福祉を通してコメ需要回復、生産者へ還元したい

県民福祉を通してコメ需要回復、生産者へ還元したい

貧困などの理由で朝ごはんを抜いている子どもがいればその世帯を応援することで、コメの消費量を伸ばせるだけでなく、毎朝しっかり食べることで学習面が向上し、貧困の負の連鎖を止めることに微力ながら寄与できると考えています。

コメの需要回復は、生産者の応援につながります。食の多様化で沖縄県でもコメ離れは進んでいますが、次回コメ配布の機会があれば、ぜひレシピなどで食べ方の提案をして、ごはんが大好きな子どもを増やしたいです。

今後も、創業以来のテーマである安定供給と安心・安全をしっかり守り、困っている人がいたら手を差し伸べつつ、県民の福祉の手助けができる会社でありたいと思います。今回の事業で、子どもたちや施設から沖食へ感謝の手紙をたくさんいただきました。支援を絶やすことなく広げていきたいです。

TOP

申請マイページは 24日(月)
よりご登録いただけます。

閉じる